【2026年】米金利はどうなる?9月FOMCは利上げも視野の”ライブ”会合|円安・株価・NISA積立への影響を図解

投資で増やす力

「アメリカの金利、そろそろ下がるんじゃないの?」——そう思っている人は、いったん立ち止まってください。2026年8月時点の実際の状況は、”利下げ待ち”どころか、むしろ利上げの可能性すら残る、かなり読みにくい局面です。

しかもこの米金利の行方は、円安・株価・そして私たちのNISA積立の評価額に直結します。この記事では、いまの米金利の状況を事実で整理し、利下げでも利上げでも慌てないための、NISA積立民の構え方をやさしく解説します。

📝 この記事でわかること

  • 2026年8月時点の米金利の状況(据え置き・利上げ支持も)
  • 9月FOMCが”ライブ”な会合と言われる理由
  • 金利が動くと円・株はどうなるか
  • 利下げでも利上げでもNISA積立がやること

そもそも「FOMC」って何?

ニュースで当たり前のように出てくる「FOMC」。まずここを押さえておきましょう。

FOMC(連邦公開市場委員会)とは、アメリカの中央銀行=FRBが、政策金利を決める会合のことです。年に8回、約6週間おきに開かれ、議長のパウエル氏を中心に、景気や物価のデータを見ながら「金利を上げるか・下げるか・据え置くか」を話し合って決めます。

この決定は、世界中の市場が固唾をのんで見守る一大イベント。金利が変われば、株価・為替(ドル円)・住宅ローンまで、あらゆるお金の流れに波及するからです。そして私たちのNISA(オルカンやS&P500)も、中身は米ドル建て。つまりFOMCは、日本に住む私たちにとっても”対岸の火事”ではないのです。

いまの米金利は?——「据え置き」、しかも利上げ支持も

まず現状をおさえましょう。

【図1】いまの米金利の状況(2026年8月時点)

政策金利:FFレート 3.50〜3.75%で据え置き(7月末FOMC)
会合の中身:投票12名のうち3名が”利上げ”を支持(インフレ高止まりが背景)
次の焦点9月FOMC(9/17-18)は”ライブ”な会合(利上げの可能性も残る)
手がかり:8月下旬のジャクソンホール会議・パウエル議長講演

アメリカの中央銀行(FRB)は、2026年7月末のFOMC(金融政策を決める会合)で、政策金利(FFレート)を3.50〜3.75%で据え置きました。注目すべきは、投票権を持つ12名のうち3名が”利上げ”を支持したこと。ふつう反対は「利下げしたい」方向で出ることが多いのに、今回は逆。インフレ(物価高)がなかなか収まらないことが背景にあります。

このため、次の9月FOMC(9月17〜18日)は、利上げの可能性も含む”ライブ”な会合——つまり「どちらに動いてもおかしくない」と見られています。8月下旬に開かれるジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演が、その方向性を占う手がかりとして注目されています。

過去、米金利はどう動いてきた?

今の「3.50〜3.75%」がどれくらいの水準なのか、ここ数年の流れを見ておくと、ぐっと理解しやすくなります。

【図2】米政策金利(FFレート)のざっくり推移

数字は各時期のおおよその水準(誘導目標)

2020年(コロナ)0〜0.25%
2022〜23年急上昇 → 5.25〜5.50%(インフレ対応)
2024秋〜25年利下げ → 3%台へ
2026年8月(今)3.50〜3.75%(据え置き・一部利上げ観測)

金利は数年でこれだけ動く。短期予想は当てにいかない

コロナ禍の2020年、FRBは景気を支えるために実質ゼロ金利(0〜0.25%)にしていました。ところが2022年以降、記録的なインフレを抑えるため、猛烈な利上げに転換。2023年には5.25〜5.50%という、20年以上ぶりの高水準まで一気に引き上げたのです。

そして物価がようやく落ち着いてきた2024年秋から、今度は利下げへ。2025年にかけて段階的に下げていき、現在の3.50〜3.75%まで来ました。——ただし前の章でふれたとおり、インフレがしぶとく、ここへ来て「利下げは休止、むしろ利上げ?」という声まで出ている、というのが今の局面です。過去を振り返ると、金利は数年でこれだけ大きく動くもの。だからこそ、短期の予想を当てにいくのは無理があるのです。

金利が動くと、円と株はどうなる?

では、米金利が「上」に行くか「下」に行くかで、私たちのお金に何が起きるのか。ざっくり整理します。

【図3】米金利が動くと、円・株はどうなる?

🔺 金利が高いまま/上がる → 日米金利差が拡大 → 円安・米株に逆風になりやすい
🔻 金利が下がる(利下げ) → 金利差が縮小 → 円高・米株に追い風になりやすい

ただし教科書どおりには動かない。景気・業績しだい

ポイントは日米の金利差です。アメリカの金利が高いまま(または上がる)と、より高い利息を求めてお金がドルに向かい、円安が進みやすい。実際、2026年7月に1ドル164円まで円安が進み、政府・日銀が円買い介入に追い込まれたのも、この金利差が一因でした(→ 円高・為替介入の解説はこちら)。

逆に、アメリカが利下げに向かえば、金利差が縮まって円高方向に振れやすく、米国株には追い風になりやすい。ただし「利上げ=株安、利下げ=株高」と単純には決まりません。景気や企業業績しだいで、教科書どおりに動かないことも多いのが相場です。

つまり、プロでも読めない

ここで大事なのは、金利の先行きは、プロの間でも意見が割れているという事実です。「インフレが続くから利上げ」と見る人もいれば、「景気減速で年内に利下げ」と見る人もいる。FRBの中ですら、意見が分かれているのです。

読めないものを当てにいって、「利下げしそうだから今買う」「利上げされそうだから売る」とやると、たいてい振り回されて損をします。金利も為替も、当てにいくゲームではない——これが大前提です。

それでも、NISA積立がやることは変わらない

では、私たちのようなコツコツ積立勢はどうすればいいか。答えは、いつもと同じ。淡々と積立を続けるだけです。

【図4】利下げでも利上げでも、NISA積立がやること

ドルコスト平均法で淡々と継続(高い時は少なく・安い時は多く買える)
円高局面は”仕込み場”(米国資産を円で安く買える)
9月FOMCで慌てて売買しない(タイミングはプロでも当てられない)

金利は読まない。読めないから、時間を分散する

理由はシンプルで、金利がどっちに転んでも、対応策が同じだからです。利上げで円安・株安になっても、利下げで円高になっても、毎月一定額を買い続けるドルコスト平均法なら、高いときは少なく、安いときは多く買えて、購入単価が自然にならされます。とくに今のような円高局面は、米国資産を”円で見て安く”仕込めるチャンスでもあります(→ S&P500最高値でも円建てで増えない理由)。

やってはいけないのは、9月FOMCの結果に一喜一憂して、あわてて売る・買うタイミングを計ること。相場のタイミングは、プロでも当て続けられません。

まとめ

  • 2026年8月時点、米金利は3.50〜3.75%で据え置き。FOMCでは3名が利上げを支持し、インフレ高止まりが背景
  • 次の9月FOMC(9/17-18)は利上げも視野の”ライブ”な会合。ジャクソンホール講演が手がかり
  • 金利が高いまま/上がる→円安・株に逆風下がる→円高・株に追い風が基本。ただし単純には動かない
  • 金利の先行きはプロでも読めない。当てにいく投資は振り回される
  • どっちに転んでも、NISA積立はドルコスト平均法で淡々と継続が正解。円高は仕込み場

米金利のニュースは、これから毎月のように相場を揺らします。でも、私たちがやることは変わりません。読めないからこそ、時間を分散して、淡々と積み立てる。それだけです。

参考文献

  • 日本経済新聞「FRB金利据え置きも『9月には利上げへ』米市場関係者」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN29CRG0Z20C26A7000000/
  • 野村證券「FRBは金利据え置きも、インフレ高止まりなら9月FOMCは『ライブ』な会合に」 https://www.nomura.co.jp/wealthstyle/article/0816/

※本記事は2026年8月時点の報道等に基づく情報提供であり、特定の金融商品の売買や売買タイミングを推奨するものではありません。金利・為替・株価は常に変動し、将来の動きを保証するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

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