「また値上げか…」——2026年7月、スーパーでおなじみの商品が一斉に値上げされます。赤いきつね、カップスター、超熟、ロイヤルブレッド。毎日の食卓に並ぶ「主食級」の顔ぶればかりです。
この記事では、7月の値上げの中身を去年と比較しながら整理した上で、わが家が実践している「守る対策(固定費見直し)」と「増やす対策(NISA)」をまとめます。結論から言うと、こまめに電気を消すような節約より、固定費の見直しの方が桁違いに効きます。
2026年7月の値上げ:2,566品目、平均11%アップ
帝国データバンクの調査(食品主要195社)によると、2026年7月の飲食料品の値上げは2,566品目。1回あたりの平均値上げ率は11%です。単月で2,000品目を超えるのは今年4月以来で、7月単月としては記録的だった2023年に次ぐ多さです。
| 分野 | 品目数 | 主な商品例 |
|---|---|---|
| 加工食品 | 1,084品目 | 赤いきつね、カップスター、スーパーカップ1.5倍などの即席麺、缶詰 |
| パン | 1,078品目 | ロイヤルブレッド、ダブルソフト、超熟などの食パン・菓子パン |
| その他 | 404品目 | 焼酎、ハムなど |
値上げには、価格は同じでも内容量が減る「実質値上げ(ステルス値上げ)」も含まれます。パンと即席麺はわが家も常備しているので、これは正直痛いです。
去年の7月と比べてどうなのか
【図1】7月の値上げ品目数:去年と今年の比較
出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査をもとに作成
品目数は去年7月の2,105品目から約2割増。ただ、それ以上に大きいのは「中身」の変化です。去年の7月はカレールーなど調味料が中心(1,445品目)でしたが、今年はパンと即席麺という主食系が直撃。調味料は使う量が少しずつですが、パンは毎朝食べる家庭が多いはず。品目数の増加以上に、家計への体感ダメージは今年の方が重いと感じています。
なぜ値上げ?「中東情勢×円安」のダブルパンチ
今回の値上げの背景は大きく2つです。
- 中東情勢の悪化による原油・ナフサ高:食品そのものではなく、トレーやフィルムなどの包装資材、物流費が値上がりしています。値上げ要因として「包装・資材」を挙げた割合は69.8%と、前年より10ポイント以上上昇しました。
- 1ドル=162円台の円安:約39年半ぶりの水準で、小麦などの輸入コストを押し上げています。
「ナフサって何?」という方は、ナフサ値上げが家計に与える影響の記事で詳しく解説しています。円安がNISA積立に与える影響はこちらの記事にまとめました。
値上げはこれからが本番──年間2万品目ペース
残念ながら、7月で終わりではありません。帝国データバンクによると、8月は1,898品目、9月は3,029品目と今年最多になる見通し。年間では2万品目台での着地が想定されています。
【図2】食品値上げ品目数の年間推移(2022年〜)
出典:帝国データバンク調査をもとに作成。2026年は6月末時点判明分14,902品目+TDB予測
図2を見ると分かる通り、年間1万品目超えはこれで5年連続。つまり値上げは「一時的なニュース」ではなく、もう常態です。だからこそ、その場しのぎの節約ではなく、仕組みで家計を守る必要があります。
値上げは家計にいくら効く?ざっくり試算
「2,566品目・平均11%」と言われても、正直ピンときませんよね。そこで、わが家の家計に置きかえてざっくり計算してみます。
たとえば、1か月の食費が7万円の家庭。値上げ対象がそのまま効いたと仮定して食費が11%上がると、月あたり+約7,700円、年間で+約9.2万円の負担増になります。ちょっとしたボーナスが、食費の値上がりで消えていくイメージです。
もちろん、すべての食品が11%上がるわけではないので、これは”まるっと効いた場合”の目安です。それでも、こまめに電気を消して浮くのが年に数千円であることを考えると、「節電でがんばる」だけでは到底追いつかないのがわかります。だからこそ、次に紹介する固定費の見直しが効いてきます。
「こまめな節電」では追いつかない。効くのは固定費
値上げ対策と聞くと「電気をこまめに消す」「安いスーパーをはしごする」が浮かびますが、正直、効果は年数千円レベル。ストレスの割に、2万品目の値上げには全く追いつきません。効くのは、一度見直せば効果がずっと続く固定費です。
【図3】節約の年間インパクト比較(わが家の目安)
※効果は家庭により異なります。金額はわが家の実体験と一般的な目安をもとにした概算です
① 保険の見直し(年10万円超も)
貯蓄型保険に入っているなら最優先で見直し候補です。わが家は保険を整理して、浮いたお金をNISAに回しました。詳しくは貯蓄型保険がなぜ損なのかを解説したシリーズをどうぞ。
② 家賃の見直し
更新のタイミングで家賃交渉、または住み替えの検討を。月1万円下がれば年12万円。固定費の中でも金額が大きいぶん、見直し効果も大きい項目です。
③ 車を持たない・手放す(最強クラス)
駐車場・保険・車検・税金を合わせると、車は持っているだけで年間50万円前後かかります。わが家はレンタカーとカーシェアの使い分けで乗り切っています。車を持たない選択の実践記事で具体的な使い分けを公開中です。
④ スマホを格安SIMに
大手キャリアから格安SIM・格安プランへの乗り換えで月5,000円程度、年6万円の削減が狙えます。手続きは1時間ほど。時給換算で最強クラスの節約です。
固定費の考え方は「3大支出」が貯金をマイナスにする話でも詳しく書いています。
固定費見直しの効果額まとめ
ここまでの見直しを、年間の削減目安で一覧にすると、こうなります。
| 見直し項目 | 年間削減の目安 |
|---|---|
| 保険の見直し | 〜約10万円 |
| 家賃の見直し(月1万円ダウン) | 約12万円 |
| 車を手放す | 約50万円 |
| 格安SIMへ乗り換え | 約6万円 |
| 合計(すべてできた場合) | 最大 約78万円 |
もちろん、すべてを一度にやる必要はありません。でも、この中の1つ2つを見直すだけでも、食費の値上げ(年約9万円)を軽く上回る効果が出ます。「痛みを感じにくく、一度の手続きで、ずっと効き続ける」のが固定費見直しの強さです。
守るだけでは目減りする。値上げに負けない「増やす力」
ここまでは「守り」の話ですが、実は守るだけだと現金の価値は目減りしていきます。値上げ(インフレ)とは、裏を返せば「現金の価値が下がること」。銀行預金の金利では、平均11%の値上げには到底追いつきません。
わが家は固定費見直しで浮いたお金を、NISAでS&P500とオルカンに積み立てています。今回の値上げの一因である「円安」は、実は外貨建て資産を持っていれば追い風にもなります。実際、わが家のNISAは円安の追い風もあり、2026年7月時点で+145万円(+30.1%)になりました。値上げで出ていくお金を、資産の成長がカバーしてくれている感覚です。
実際の数字は毎月更新しているNISA運用実績まとめですべて公開しています。これから始める方は積立NISAの始め方(SBI証券の口座開設)、複利の威力は雪だるま式シミュレーションの記事をどうぞ。
※ただし投資には元本割れリスクがあります。生活防衛資金(生活費の半年分程度)を確保した上で、余剰資金で行うのが大前提です。
まとめ:値上げの夏は「固定費×NISA」で乗り切る
- 2026年7月の値上げは2,566品目・平均11%。パン・即席麺など主食系が直撃
- 去年より品目数は約2割増。9月には3,000品目超え、年間2万品目台の見通しで値上げは常態化
- こまめな節電(年数千円)より、保険・家賃・車・スマホの固定費見直し(年数万〜50万円)が桁違いに効く
- 守るだけでは現金は目減りする。浮いたお金はNISAで「増やす力」に変える
値上げのニュースに不安になるより、今日できる固定費の見直しをひとつ始める方が、家計は確実に強くなります。わが家も淡々と続けていきます。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任において行ってください。値上げ情報の出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年7月・2026年6月30日発表)

コメント