「NISAって結局、みんなどのくらいやってるの?」——金融庁と日本証券業協会から最新の利用状況データが出そろったので、2026年版として全面アップデートしました。
結論を先に言うと、口座数は過去最高を更新し続けているのに、「実際に投資している人」は依然として日本の成人の上位17%。つまり、淡々と積み立てているだけで、あなたは今も少数派の側にいます。この結論は前回調査から変わっていません。
この記事でわかること
- 金融庁の最新調査(2025年12月末)——NISA口座2,826万・累計買付額71.4兆円の中身
- それでも「実際に投資している人」は日本の成人の上位17%という現実
- 新事実①:利用者の65.8%が年収500万円未満——NISAは「お金持ちの制度」ではない
- 新事実②:含み損の人はわずか1.6%。6割超が一度も売却していない
最新データ:口座数2,826万・累計買付額71.4兆円
金融庁の最新調査(2025年12月末時点・速報値)によると、NISA口座数は約2,826万口座。1年で約267万口座増え、新NISA開始前(2023年末の約2,125万)から約700万口座増えました。累計買付額は約71.4兆円に達しています。
| 指標 | 数値(2025年12月末時点) |
|---|---|
| NISA口座数 | 約2,826万口座(前年比+約267万) |
| 累計買付額 | 約71.4兆円 |
| 政府目標(2027年12月末) | 3,400万口座 |
| 日本の成人人口(18歳以上) | 約1億500万人 |
勢いは本物です。ただし、この数字には「口座を作っただけの人」も含まれています。ここからが本題です。
それでも「実際に投資している人」は上位17%
大和アセットマネジメントの「NISA白書2026」によると、NISA口座の稼働率(実際に買付をしている割合)は約62%。つまり口座保有者の約4割は、開設しただけで何も買っていません。これを踏まえて日本の成人全体の中での位置を計算すると——
【図1】日本の成人の中で、NISA投資者はどの位置?(2025年12月末・概算)
出典:金融庁NISA利用状況調査(2025年12月末速報)、大和AM「NISA白書2026」の稼働率62%等をもとに概算。人口は総務省統計
口座保有で上位27%、実際に投資していれば上位17%。前回(2025年6月末データ)の計算では上位16%だったので、1年経ってもこの構図はほぼ変わっていません。毎月積み立てているだけで、日本の成人の8割以上より先に進んでいる——これがデータの示す現実です。
新事実①:NISAは「お金持ちの制度」ではなかった
今回の日証協調査(2026年1月・7,926人回答)で個人的に一番刺さったのがこれです。「投資はお金に余裕がある人がやるもの」というイメージ、データが否定しています。
【図2】新NISA利用者の年収分布——「お金持ちの制度」ではない
→ 利用者の65.8%が年収500万円未満。金融資産500万円未満の人も33.4%を占める
出典:日本証券業協会「新NISA開始後の利用動向に関する調査」(2026年1月実施・回答7,926人)をもとに作成
利用者の約4割が年収300万円未満、3人に2人が年収500万円未満。金融資産500万円未満の人も3分の1います。月1,000円からでも始められる制度設計が、ちゃんと幅広い層に届いているということ。「余裕ができたら始める」ではなく「始めるから余裕ができていく」が実態に近いのかもしれません。
新事実②:マイナスの人はわずか1.6%。6割超が売らずに持ち続けている
【図3】新NISA利用者の含み損益(つみたて投資枠)
さらに、つみたて投資枠利用者の64.5%は一度も売却していない——「長期・積立・分散」がちゃんと実践されている
出典:日本証券業協会「新NISA開始後の利用動向に関する調査」(2026年1月実施)をもとに作成
つみたて投資枠利用者の64.9%が含み益、マイナスはわずか1.6%(成長投資枠でも4.0%)。この2年、イラン情勢での急落も円安の乱高下もありましたが、売らずに積み立て続けた人の大半がプラスで着地しています。
しかも6割超が一度も売却していない。ニュースで相場が荒れるたびに「NISA民が狼狽売り」みたいな話が流れますが、データで見ると大多数はどっしり構えて長期投資を実践しているんです。
なぜまだ8割の人はやらないのか?3つの理由
① 「元本割れ」への根強い不安
投資しない理由の1位は昔から「損をするのが怖い」。ただ、上のデータの通り実際にマイナスの人は数%です。もちろん将来の暴落局面では増えますが、「長期で続けた人の大半がプラス」という事実は知られていなさすぎると思います。
② 情報過多による「決められない」問題
口座はどこで開く?何を買う?——比較しているうちに疲れて止まるパターン。答えをシンプルにするなら、ネット証券で、S&P500かオルカンを、毎月定額で。それだけで上位17%です。
③ 「まとまったお金がないとできない」という誤解
図2の通り、利用者の4割は年収300万円未満。月1,000円からでも複利のエンジンは回り始めます。複利のシミュレーション記事で書いた通り、金額より「早く・長く」です。
ヒロの結論:結論は前から変わらない。「続けている人が勝つ」
私がよく見ているYouTubeチャンネル「セミリタイア目指す夫婦 もりげ」さんも今回のデータを取り上げていましたが、行き着く結論は同じでした。口座数がいくら増えても、「実際に始めて、売らずに続ける」人は今も少数派。だからこそ淡々と続けるだけで差がつく。
わが家も特別なことは何もしていません。S&P500とオルカンを毎月積み立てて、相場のニュースが騒がしい月も設定はそのまま。その結果は毎月更新の実績まとめ(2026年7月時点+145万円/+30.1%)で全部公開しています。データの中の「上位17%」とは、要するにこういう地味な継続のことです。
まとめ:数字は更新、結論は不変
- NISA口座は2,826万口座・累計買付額71.4兆円と過去最高を更新中(金融庁・2025年12月末)
- それでも実際に投資しているのは日本の成人の上位17%。始めて続けるだけで今も少数派
- 利用者の65.8%は年収500万円未満。「お金持ちの制度」ではない
- 含み損の人はわずか1.6%、6割超が一度も売却せず——長期・積立・分散は機能している
数字は毎回更新されますが、やるべきことは変わりません。まだの人は月1,000円からでも始めること、始めている人は売らずに続けること。それだけで、この記事の数字のどちら側にいるかが決まります。
参考文献・データ出典
- 金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果(2025年12月末時点・速報値)」(2026年2月18日公表)
- 日本証券業協会「新NISA開始後の利用動向に関する調査(調査結果概要)」(2026年1月実施)
- 大和アセットマネジメント「NISA白書2026」
- 野村Fin Wing「2026年調査!!NISA利用者の状況は」
あわせて読みたいNISA関連記事
- 【第1回】積立NISAとは?初心者でもわかる仕組みとメリット
- 【毎月更新】NISA積立の運用実績まとめ
- 【2027年開始】こどもNISAとは?制度の仕組みを徹底解説
- 銀行の窓口でNISAはNG?SBI証券と比べてわかった3つの理由
【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品を勧誘するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。掲載の割合・人数は各調査の公表値および概算です。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。


コメント