この記事でわかること
- そもそも国民年金とは?追納の「お知らせ」はなぜ届くのか
- 追納のメリット・デメリット(年金が増える&節税できる)
- 追納と積立NISA、優先順位が高いのはどっち?
- 私(ヒロ)が実際にどう判断したか
先日、私のもとに「国民年金保険料 追納のご案内」という封筒が届きました。「これ払った方がいいの?それともそのお金をNISAに回した方がいい?」——同じ疑問を持つ人は多いはず。貯金ゼロから資産形成を始めた私が、調べて出した結論をシェアします。
先に結論を言うと、私は「積立NISAを優先して埋める。手元のお金や生活防衛資金を崩してまで追納はしない」と決めました。理由をこれから説明します。
そもそも国民年金とは?(おさらい)
国民年金は、日本に住む20歳〜60歳のすべての人が加入する公的年金です。保険料を納めると、老後に老齢基礎年金を受け取れます。これは「死ぬまで一生もらえる(終身)」のが最大の特徴です。
40年間(480ヶ月)すべて納めると満額(令和7年度で年約83万円)。納めていない期間があると、その分だけ将来の年金が減ります。
なぜ「追納のお知らせ」が届くのか
追納の案内が届くのは、過去に保険料を「免除」または「猶予」されていた期間がある人です。よくあるのが、学生時代の「学生納付特例」。学生のころ「収入がないから今は払わなくていいですよ」と猶予してもらった人、多いですよね。あれです。
ここで大事な区別があります。
| 区分 | 意味 | 年金額への反映 | 追納できる? |
|---|---|---|---|
| 未納 | 手続きせず単に払っていない | 反映されない | できない |
| 免除 | 申請して保険料が免除された | 一部反映(全額免除なら1/2) | できる |
| 猶予・学生特例 | 申請して納付が先送りされた | 追納しないと全く反映されない | できる |
つまり、学生時代に猶予を受けた期間は、追納しないと将来の年金がまるまるその分減るということ。お知らせは「払える状態になったなら、今のうちに払いませんか?」という案内なのです。
追納には10年の期限がある(重要)
追納できるのは承認された月から過去10年以内の免除・猶予期間だけ。学生時代から10年が経つと、二度と納められなくなります。30代の今、まさに「学生特例の期限が切れる直前」という人が多く、だからこのタイミングでお知らせが届くわけです。
さらに注意:早く払わないと「加算金」が上乗せされる
免除・猶予を受けた年度の翌年度から3年度目以降に追納すると、当時の保険料に加算金(利息のようなもの)が上乗せされます。放置するほど支払額が増えるので、払うと決めたなら早い方が得です。
追納のメリット2つ
メリット①:将来の年金が一生増える
追納した分だけ、65歳から死ぬまでもらえる年金が増えます。1ヶ月追納すると年金は年間約1,732円増える計算(令和7年度満額83万1,700円÷480ヶ月)。仮に学生時代の2年分(24ヶ月)を追納すると、年間約4.2万円・一生分の上乗せです。長生きするほど得になります。
メリット②:払った全額が節税になる(ここが見落としがち)
追納した保険料は、その年の社会保険料控除として所得から全額差し引けます。つまり所得税・住民税が安くなる。たとえば所得税率10%+住民税10%の人が40万円追納すると、単純計算で約8万円の節税。実質的に2割引で年金を増やせるイメージです。所得が高い人ほど節税効果は大きくなります。
追納のデメリット
- まとまった現金が必要——数年分だと数十万円が一度に出ていく。生活が苦しくなるなら無理は禁物
- 元を取るのに時間がかかる(長生きリスク)——払った保険料を年金増額分で回収するには、受給開始から10年以上かかるのが一般的。早く亡くなると損になる可能性も
- そのお金を投資に回せば、もっと増えたかもしれない——後述します
本題:追納とNISA、優先順位が高いのはどっち?
ここが一番知りたいところですよね。両者の性質を比べると、こうなります。
| 国民年金の追納 | 積立NISA | |
|---|---|---|
| 性質 | 国が保証する終身給付(守り) | 市場で増やす自助努力(攻め) |
| リターン | 確実だが利回りは控えめ。長生きで得 | 期待リターンは高いが変動あり |
| 節税 | 払った年に全額所得控除(即効性あり) | 運用益が非課税(将来効いてくる) |
| お金の自由度 | 65歳まで引き出せない | いつでも売却・現金化できる |
| 期限 | 10年の期限あり(今だけ) | いつでも始められる |
もちろん追納にも「10年の期限」「払った年に節税できる」という強みがあります。でも私が重視したのは、年金を受け取るのは20〜30代にとってはまだ30年以上も先だという点です。その遠い未来のために、今の手元資金を数十万円も使ってしまうのは、自分の家計には合わないと判断しました。
そして根っこにある考えは、「自分の老後のお金は、なるべく自分自身で貯めたい」ということ。公的年金は大切な土台ですが、制度は将来変わるかもしれません。それなら、いつでも引き出せて自分でコントロールできる積立NISAで、自分の手で老後資金を育てておきたい——これが私の出した答えです。
ただし「NISA優先でOK」なケースもある
もちろん全員に追納がベストではありません。次のような人はNISA優先(または追納を急がない)でも合理的です。
- 生活防衛資金(生活費の半年分)がまだ貯まっていない人 → まずは現金の確保が最優先。追納もNISAも後回し
- 手元資金が乏しく、数十万円を出すと家計が苦しくなる人 → 無理な追納は禁物
- 投資のリターンで年金以上に増やす自信があり、長期運用できる人 → NISA優先という考え方も成立
結局は「確実な終身保障(年金)を厚くしたいか」対「リスクを取って大きく増やしたいか」の価値観次第。どちらも正解です。
私(ヒロ)はこう判断した
はじめに正直に言っておきます。制度だけを見れば、追納した方がメリットは大きいです。払った年に全額が節税になり、将来の年金も一生増える。国がわざわざ用意している制度なのだから、損になりにくい仕組みになっているのは当然です。「得か損か」だけで言えば、追納に軍配が上がります。
そのうえで、私が出した結論は「それでも、まずは積立NISAを優先して埋める。手元のお金や生活防衛資金を崩してまで追納はしない」でした。理由は3つです。
- 年金をもらうのは、20〜30代にとってはまだ30年以上先。その遠い未来のために、今の手元資金を数十万円もまとめて使うのは、今の自分の家計には合わないと感じた
- 自分の老後のお金は、なるべく自分自身で貯めたい。公的年金は大切な土台だけど、制度は将来変わるかもしれない。いつでも引き出せて自分でコントロールできるNISAで、自分の手で育てておきたい
- 生活防衛資金を削ってまでやることではない。追納もNISAも、あくまで生活の安全が確保された上での話
これは「追納が悪い」という話では決してありません。制度としては優秀。ただ、今の自分の年齢・家計・価値観に照らすと、優先順位はNISAが上だった——というだけです。お金の正解は、制度の損得だけでなく「自分にとって」で決まると思っています。
まとめ
| 追納のお知らせが来る人 | 学生特例など、過去に免除・猶予を受けた人 |
|---|---|
| 追納のメリット | 年金が一生増える+払った年に全額が節税になる |
| 制度上の損得 | 追納した方が有利(国が用意した制度で、損になりにくい設計) |
| 最大の注意点 | 10年の期限あり。遅いほど加算金で高くなる |
| 私の結論 | 20〜30代なら、生活防衛資金を崩してまで急ぐ必要はない。まずは積立NISA優先でOK |
制度の損得で言えば追納が有利。一方で「年金は30年以上先」「自分の老後は自分で貯めたい」という考え方なら、NISAを優先するのも十分に合理的です。どちらが正解かは、年齢・家計・価値観によって変わります。
ここで紹介したのはあくまで私自身の考え方と選択です。最終的にどうするかを決めるのは、あなた自身。今回の話を、自分にとってのベストを選ぶための一つの参考にしてもらえたら嬉しいです。
まずは「ねんきんネット」か年金事務所で、自分の追納できる金額と期限を確認するところから。知ったうえで判断するのと、知らずに期限切れになるのとでは大きく違いますから、そこだけは早めに動いておくのがおすすめです。
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参考文献・データ出典
- 日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」
国民年金保険料の追納制度 - マネイロメディア「国民年金の追納は得?損?増える年金額と判断基準を専門家が徹底解説」(2025年11月)
国民年金の追納は得?損?増える年金額と判断基準を専門家が徹底解説|マネイロメディア|資産運用とお金の情報サイトマネーのイロイロに、自信を持てる決断を。マネイロは、NISA運用から老後資金準備まで、あなたの状況に合った解決策が見つかる場所です。プロ監修のノウハウ、診断ツール、無料オンライン相談で、納得のいく決断を徹底サポートします。 - マネーフォワード クラウド「年金の追納でどれだけ節税できる?メリット・計算方法・注意点を解説」
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※本記事は2026年6月14日時点の情報に基づく個人の見解であり、特定の選択を推奨するものではありません。制度の詳細・最新情報は日本年金機構や年金事務所でご確認ください。投資には元本割れのリスクがあります。判断はご自身の責任で行ってください。

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