【第3回】やめると決めた日──ギャンブル依存から抜け出した私の今と伝えたいこと

ギャンブル

前回、私は競馬と競艇にのめり込み、ついには給料のすべてを一日で失った経験をお話ししました。 人との関係も壊れ、自分自身も信じられなくなり、「人生終わった」と感じていました。

でもそんな絶望の中で、小さな気づきがありました。

「このままじゃ、何も残らない」
「もう、変わるしかない」

その瞬間から、私の“やめるための挑戦”が始まりました。

「やめるしかない」から「やめようと思えた」

競馬にのめり込んでいた頃、“勝っても快感がない、負けたら地獄”という状態が続いていました。

何をしていても落ち着かず、楽しいことをしていてもレースが気になる。

でも、給料全額を溶かした日の夜、 スマホを見つめて、ふとこう思ったんです。

「こんなことを続けてたら、いつか本当に人生が終わる」
「彼女(今の妻)にも迷惑をかけ続ける人生で本当にいいのか」
「このまま消費者金融にお金を借りるようになって自己破産になったら幸せになれるのか」

その瞬間に「ギャンブルをやめよう」と決意しました。

実際に私がやった「ギャンブルを断つ行動」

1.即PATを完全解約
まず最初に、即PATの解約をしました。 IDもパスワードも全て削除。「戻れない」環境を自分で作ったんです。

2.SNSの予想アカは全ブロック
TwitterやYouTubeの予想師アカウントをブロック。 すべての視界から「競馬」を消しました。
また、YouTubeのギャンブル系の動画も見るのを辞めました。

3. 土日の習慣を変えた

  • 人と会う予定を入れる
    →なるべく家に一人でいないで遊びに行ったり、
    競馬で同じお金を使うならそのお金を別の経験に(遊び、勉強、旅行、趣味など)
  • 外に出ることでスマホから離れる

最初は「何したらいいか分からない」という空白が怖かった。 それこそが、自分がどれだけ依存していたかの証拠でした。場合によっては仕事に熱中することも一つだと思います。ギャンブルはやめられて、給料や賞与が上がれば一石二鳥!!

当たり前に思うことかもしれませんが、「当たり前を日常に」を心がけていました。

負けた現実から目をそらさない

もう一つ、大事にしたことがありました。
それは「負けたことから目をそらさない」ことです。

  • いくら使ったかをメモする
  • 負けた日の画面スクショを手先に残す
  • 何を思ったかを日記に書く

「あの日」の痛みを覚えておくことで、また競馬に戻ろうとした時の抗拒感が出来るようになったんです。

「ギャンブルは悪くない」、でも私には毒だった

ここではっきり伝えておきたいのは、「ギャンブルそのものが悪いわけではない」ということ。

競馬も競艇も、節度を持って楽しめるなら立派な娯楽です。
でも、私のように感情やお金を制御できなくなった人間にとっては──
それは毒にもなるということ。

私は、ギャンブルから離れたあと、そのエネルギーを「貯金」や「投資」に向けてみることにしました。

そして、私は少しずつ戻り始めた

私は、競馬をやめたあとのお金を、少しずつ「貯金」や「投資」に向けるようにしました。

  • 給料日にはまず一定額を貯金(入金額の8割で生活2割を貯蓄・投資)
  • SBI証券のNISA口座でインデックス投資をスタート
  • クレジットカードのポイントを活用して投資信託を買うなど、リスクを抑えた資産運用を試す

最初は、「ギャンブルに使うお金がなくなる」ことに不安を感じる自分もいました。 でも、1円でも増えることに“喜び”を感じたのは、おそらく人生で初めてでした。

浪費の快感に振り回されるよりも、未来に繋がるお金の使い方の方が、心が穏やかになる。
そして、その小さな成功体験の積み重ねが、いつしか“自信”になっていったんです。

さらに、空いた時間をどう使うかも工夫しました。

  • 読書やブログで「自分の考え」を言語化する
  • 家族や恋人との時間を意識的に持つ
  • 散歩や運動で、気持ちを落ち着ける習慣をつける

最初は不安と戦う時間もありましたが、徐々に“競馬に縛られない自分”を取り戻していく感覚がありました。「お金を減らす快感」じゃなく、「お金が増える安心感」 その変化は、自分自身の気持ちを整えるうえで、何よりも大きかったんです。

そしていつしか、競馬に触れていた時間を家族との会話や、将来のための学びに使うようになり、
「自分を大切にする時間」が少しずつ戻ってきました。

再発しそうになった時、どう乗り越えたか

やめようと決めた後でも、“またやりたい”という気持ちがふと湧いてくる瞬間は何度もありました。
週末の競馬中継の音、SNSに流れてくる予想情報、そしてふとした孤独感。

「少しくらいならいいかも」
「今月はまだ余裕があるし…」

そういう“言い訳”が頭をよぎるたびに、次のような対処をしてきました。


「5分ルール」を使う

やりたくなった瞬間に、すぐ動かない。
まずは深呼吸して5分待つ。この5分が驚くほど効果的でした。

◉ “過去の自分”を忘れないようにする

私は、給料を一日で溶かしたときの明細や、スクショをスマホに保存してあります。
本当にやばかった時の記録をあえて残すことで、再発しそうな時のブレーキになりました。

「この画面だけは、二度と増やしたくない」

自分の過去が、未来を守ってくれる感覚です。

「予定がない時間」を“休む時間”として肯定する

以前の私は、「暇=ギャンブルに走る」だったので、
何も予定がないと不安で仕方ありませんでした。

でも今は、意識してこう言うようにしています。

「今日は、ゆっくりしていい日」
「焦らずに、ただ心を整える日」

“ギャンブルをしないこと”そのものを、成功体験として肯定していく。
これが、再発しそうな自分への優しい向き合い方になりました。


このような積み重ねが、「やめ続ける力」になっていきました。
ギャンブルをやらない毎日にも“価値”があることを、少しずつ実感できたのです。

同じように悩んでいる人へ

  • 「やめたいのにやめられない」
  • 「誰にも相談できない」
  • 「自分を責めてしまう」

その気持ち、全部わかります。私もそうでした。
でも、この記事をここまで読んでくれたあなたは、すでに第一歩を踏み出しています

完璧にやめようとしなくていい。でも、“離れる”方法を探してみてほしい。

あなたの人生も、今日から取り戻せる。
私がそうだったように。

さいならーーーーーーーーーーーーーー

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